七去三従・女大学 ■七去三従(しちきょ さんじゅう) 「七去」とは、夫が妻を離婚できる七つの条件。これに一つでも該当すると、離婚 することができる。 一つ、義理の父、母(舅、姑)に従わない。 二つ、子供を産めない。無子。 三つ、無駄話しする。多言。 四つ、盗難癖がある。窃盗。 五つ、貞操観念がない。淫乱。 六つ、嫉妬深い。 七つ、悪い病気を持っている。悪疾。 「三従」は、 ・生家では父に従う。 ・嫁にいっては夫に従う。 ・夫の死後は子に従う。 七去は、古代中国の家族制度であり、万葉集にも登場する。江戸時代に「女大学」 などの書物によって一般化した。離婚のときには、三行半とも呼ばれる離縁状が書 かれた。 なお、七去には、「三不去(さんふきょ)」が付随し、以下の場合は、離婚ができ ない。 1.帰るべき家がない場合 2.夫の父母の3年の喪に服した場合 3.結婚したときには貧しかったのに、結婚後、豊かになった場合 ■女大学 江戸幕府が開かれてから百年ごろに刊行された書物で、女性の修身の書。 貝原益軒の著とされているが、実際は彼の死後、朱子学一辺倒の儒学者が改ざんし たもの。 |